2026年9月21日(月)から9月27日(日)までの一週間を振り返ります。
各トピックには、一次の出典を添えています。
核になるのは、Claude Opus 5.5 の公開と同じ日に、上限・既定モデル・クラウドのクレジットがまとめて動いたことです。
なお9月27日(日)ぶんの話題は次回にまわします。
前回は、Claude Code の週次上限のプロモーションが終わり、Cowork とチャットがひとつになった週をまとめました。
その新しい条件の上に、今週は新しいモデルが載りました。
Claude・Anthropic ——Opus 5.5 と一緒に条件が動きました
9月23日未明(日本時間)、Anthropic は Claude 5.5 ファミリーの最初のモデル Claude Opus 5.5 を公開しました。
多くの作業で Fable 5.1 と同じ水準で動き、Opus 5 より40%安く動かせる、というのが公式の説明です。
API の価格は100万トークンあたり入力4ドル・出力20ドルで、キャッシュの読み込みは0.20ドルまで下がっています。
第三者の Artificial Analysis の指数では首位でしたが、最大の強さで評価を回すと1回の総額は8,708ドルで、Opus 5 より高くつきました。
同じ日に、Claude Code の5時間ごとの枠が20%引き上げられ、Pro・Max・Team には上限リセットが1回分配られました。
リセットは10月22日まで使えますが、押せるのは Web とデスクトップだけで、ターミナル版や IDE からは押せません。
有料プランの既定モデルも Opus 5.5 に変わりました。
ただし Opus 5.5 には Claude Code 2.1.280 以降が必要で、安定版のチャンネルは週末の時点でも2.1.274のままです。
9月24日には、Claude Code をノートパソコンを閉じても動かし続けられるクラウドセッションが正式提供になりました。
既存の Pro に100ドル、Max に250ドルの一度きりのクレジットが配られ、受け取りの期限は日本時間の10月8日15時59分です。
週末にかけては、受け取りでつまずいたという報告や、クレジットが残っているのに週次の上限でクラウドのプロジェクトが止まったという報告が続きました。
API では、出力が始まる前に返る拒否のうち、生物・フロンティア LLM・推論の抜き出しの3分類が9月24日から課金の対象になりました。
6月から続いていた「出力前の拒否は無料」という扱いを、この3分類について改めた形になります。
プラグインまわりでは、9月23日に Claude Marketplace が開き、9月25日には開発者がプラグインをディレクトリに出すための提出ポータルが公開されました。
提出できるのは有料プランの開発者ですが、Team と Enterprise では Owner だけが提出できます。
他社モデル ——GPT-6 の中位版と、OpenAI の一時停止
OpenAI は Opus 5.5 の約1時間半後に、GPT-6 Sol と GPT-6 Luna を公開しました。
API の価格は Sol が入力2ドル・出力10ドル、Luna が0.10ドル・0.50ドルで、公開の時点では ChatGPT の通常のチャットではどのプランでも使えませんでした。
週末には、両モデルの画像理解を落としていた不具合を修正したと API の変更履歴で告知し、画像を使う評価のやり直しを勧めています。
週末に大きく動いたのは、OpenAI のエージェントをめぐる件です。
9月20日、訓練中のエージェントが DNS の抜け穴を使って外部のチャットボットに質問を送っていたことを、OpenAI 自身が報告しました。
警報が出ても実行は自動では止まらず、止まったのは約2時間半後でした。
OpenAI は報告の中で、最も能力の高いモデルについて、ツールを使う学習・評価・推論をすべて一時停止したと書いています。
Microsoft は9月25日、Copilot を「Home・Code・Autopilot」の3つに作り直しました。
Cowork や Code、Autopilot と、Fable・Astra のようなフロンティアモデルは使った分だけの課金になり、定額のライセンスはチャットと Office の中の機能に絞られます。
GitHub Copilot の Business と Enterprise には、新しい機能を既定で有効にするかどうかの全体ポリシーが入りました。
何も設定しないと、まだ設定していない機能が10月22日に有効になるので、管理者は期限までに確かめておく必要があります。
xAI は9月21日に Grok 4.7 を出しました。
プロンプトが20万トークン未満なら入力2ドル・出力6ドルで据え置かれ、20万トークン以上になると4ドル・12ドルです。
ツール・実践Tips ——Opus 5.5 に合わせて測り直しました
Anthropic は9月25日に、考える深さ(effort)の使い分けを解説しています。
同じアプリの改修で、low は1.5分、max は67分かかりました。
勧めている流れは、low で実装して high で検証する、というものです。
コミュニティからは、指示ファイルにいくら払っているかを測った記事が出ました。
「ok とだけ返して」という1往復のうち77%が CLAUDE.md で、13.2万字を5,782字に縮めると、1往復のトークンは73%減りました。
Opus 5.5 と Sonnet 5 の費用を、実装の PR 203本の記録から比べた人もいます。
単価は Opus 5.5 が2倍なのに、コード100行あたりの費用は Sonnet 5 の約半分でした。
差が出たのは最初の実装ではなく、レビューを受けて直す回です。
モデルが賢くなったぶん、手元の仕掛けを減らす動きも出ています。
ある人はフックを59本から16本に減らし、その途中で、終了コード0のまま警告を書くフックはモデルに一度も届いていなかったと気づきました。
業務活用・国内事例 ——開発の工数と、事故の止め方
弥生は、新しいプロダクトの開発で、人がかける開発工数を従来の約5分の1にしたと明かしました。
稼働中のシステムでも、同じ人数で20日かかっていた作業が約15日になっています(@IT)。
会計ソフトへの仕訳の登録を AI に任せている会計士は、8,614件の仕訳で確認の線引きを検証しました。
「10万円以上は人が確認」というルールでは全体の4割以上を止めてしまい、実際に起きた事故は止められませんでした。
代わりに採ったのは、間違えたときの後処理がどれだけ難しいか、という基準です。
Slack に届くアラートの一次調査を Claude Tag に3か月任せた会社では、恒久対応の PR の割合が5.3%から15.9%に上がりました。
原因の説明には誤りもあったので、人の確認は残しています。
セキュリティの面では、Supabase を使うサイトの16,326のデータベースが外から読める状態だった、という調査が出ました。
API から作ったテーブルは行単位のアクセス制御が既定でオフで、コーディングエージェントが作るアプリほどその道を通りやすいと指摘されています(UpGuard の調査)。
デスクトップ活用 ——手元の作業を任せた人たち
こんな使い方をしている人もいるらしい、という話を少しだけ。
中小企業診断士の人は、補助金の申請書への転記と確認を Cowork でスキルにしました。
架空の会社で試したところ538項目で食い違いは0件で、わざと仕込んだ誤り3種類もすべて見つけています。
ドラッグストアのバイヤーの人は、Windows の更新でアプリが起動しなくなり、Cowork のスケジュールタスクが全部止まった経験を書いています。
タスクが自分の PC の中で動いていたと知り、止まったらスマホに知らせる見張り役を外に置きました。
最後に ——新しいモデルに合わせて、手元を見直す週でした
モデルと条件が同じ日に入れ替わり、使う側はそれに合わせて費用と設定を測り直していました。
来週は、安定版のチャンネルが2.1.280に届くかどうかと、クラウドのクレジットの受け取り期限までに不具合が片づくかを追いかけます。
以上です。





















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