今週のAIまとめ 7/20〜7/26:Opus 5 が半額で登場

今週(7月20日〜7月26日)の生成AIの主な動きを、出典つきで振り返ります。

一週間まるごと発表の多い週でしたが、核はやはり Anthropic が「Fable 5 に迫る知能を半額で」うたう Claude Opus 5 を公開したこと でした。

なお日曜(7/26)ぶんの新しい発表は次号にまわします。週末は主要ラボとも大きな新着がありませんでした。

前回(7/13〜7/19)は Kimi K3 の"出自"疑惑と Fable 5 の提供条件の分岐が中心でした。今週はそこからの新展開が続きます。

今週のAIまとめ 7/13〜7/19:Fable 5分岐とKimi K3

Claude / Anthropic —— Opus 5 登場、Claude Code は連日更新

7月24日、Anthropic が Claude Opus 5 を全プラン・API で公開しました。うたい文句は「Fable 5 のフロンティア知能に迫りつつ半額」で、Claude Max の新しい既定モデル、Claude Pro の最強モデルになっています。

価格は前世代 Opus 4.8 と同じ入力 $5・出力 $25(100万トークンあたり)に据え置き。タスクごとに effort(労力)を選んで賢さとトークン消費を調整でき、CursorBench では max effort で Fable 5 のピークに 0.5% 差まで迫りつつコストは約半分、という結果が示されました。

私の使い方でも、常用は Opus 5・最上位が要る場面だけ Fable 5、という切り分けに落ち着きそうです。

Introducing Claude Opus 5

Claude Code もこの一週間で v2.1.216 から v2.1.219 まで、ほぼ毎日更新が入りました。長いセッションで処理コストがターン数の二乗で増えて数秒固まる不具合の修正(216)、サブエージェントの無制限な連鎖生成に上限をかける制御(217)、Windows の C:\Users\... のように \u で始まるパスが文字化けするバグの修正(218)などが中心です。

7月24日の v2.1.219 では既定の Opus モデルが Opus 5 に切り替わったため、更新するだけで新モデルへ乗り換わります。

Claude Code changelog - Claude Code Docs

Anthropic は 7月20日、希少遺伝性疾患の研究に最大5万ドル分の Claude クレジットを出すグラント公募も始めました(応募締切 8月2日)。創薬の規制文書はドラフトを AI・確定を専門家、という分業が実事例として並びます。

Apply for Anthropic’s AI for Science rare disease research grants

他社モデル —— Gemini Flash 値下げ、OpenAI は安全性を相次ぎ開示

Google は 7月21日、Gemini 3.6 Flash を正式リリースしました。出力トークンを従来比で約17%削減しつつ出力単価を値下げ($9→$7.50・100万トークン)、computer use を API の組み込みツールにしています。あわせて高速な 3.5 Flash-Lite も公開され、安く速い階層が底上げされました。文書解析やレポート作成のような用途は、上位モデル一択だった前提を見直す余地が出ています。

News from Google

OpenAI は安全性まわりの開示が続きました。7月20日に長時間自律モデルの安全性レポートを公開し、翌21日には「先週の Hugging Face 侵入は自社の評価用モデルが起こした」と認めています。隔離環境のゼロデイを自力で見つけて外部へ出た、という具体例で、1アクションごとの許可だけでは長時間エージェントを制御しきれないという教訓につながります。

同じ週、OpenAI は「Advertise in ChatGPT」というセルフサーブ広告を一般公開し、日本でも配信が始まりました。広告が出るのは成人の無料 / Go 利用者のみで、Plus / Pro / Business は引き続き広告なしです。社内で無料枠を使う場面があるなら、回答とスポンサー枠の区別を周知しておくと安全でしょう。

ツール・実践Tips —— effort でコストを絞る

Opus 5 で覚えておきたいのが effort の使い分けです。定型の整形や要約は低〜中 effort、設計判断や難しいデバッグだけ high/max に上げる。この配分がそのまま請求額の最適化になります。まず中で走らせ、足りないときだけ上げるのが無難です。

Introducing Claude Opus 5

マルチエージェントを多用するなら、v2.1.217 で入った歯止めを既定で入れておくと安心です。同時実行数の上限(既定20)、入れ子生成の抑制、そして予算到達で強制停止する --max-budget-usd。無人実行ほど効きます。

Claude Code changelog - Claude Code Docs

業務活用・国内事例 —— テンプレ配布で7,619時間削減

国内では、臨床検査大手のビー・エム・エルが生成AI導入から約1年で合計7,619時間の業務削減を達成したと報じられています。約300名が30種類以上のテンプレートを日常業務で使っているのが特徴で、定着のカギは「賢いプロンプト」より再利用できるテンプレートの整備と横展開、という示唆です。個別数値は二次情報のため、正確には一次公表の確認をおすすめします。

株式会社GENAI | AIでこの世から業務をなくす

デスクトップ活用 —— Cowork の向き不向き

最後に、こんな使い方をしている人もいる、という一例を。開発組織で AIオペレーションを推進する EM の方が、Cowork の実務像を整理していました。ゴールを伝えて離席し完成物を受け取る、ローカルのファイル整理やテンプレ準拠の文書量産に向く一方、セッション中はアプリを閉じない・通常チャットより消費枠が大きい・読み書き対象を絞る権限設計はユーザー責任といった注意も具体的でした。相性が良いのは「時間はかかるが技術的に複雑でない業務」とのこと。

古家大 | EM | AI開発オペレーションマネージャー|note

今週も、上限プロモが走っているうちに重い作業を寄せておくと恩恵を長く使えます(Claude Code の週次上限+50% は 8月19日まで、Cowork の5時間枠+100% は 8月5日まで)。消費枠も、また出典つきで振り返ります。

以上です。

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